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子どもの「書き順」が崩れる理由と対処法 ― 見る力・手先・考える力の3つの視点から

突然ですが、みなさんに問題です!
カタカナの「ヲ」は全部で何画あるでしょうか?
実はこの字は「3画」で書くのが正しい書き順なのです。まず横線を2本書いて、最後に縦線。
意外と「フ」に線を1本足していた、なんていう方も多いのではないでしょうか。

今回は、意外と奥が深い「書き順」について記事となります。
小学校では、文字を習う際に「1画目」「2画目」というように、書き順も一緒に学びます。
学校によってはテストに出ることもありますね。

書き順は単なるマナーではなく、文字を正しく、きれいに、そして覚えやすく書くための仕組みです。
しかし、中には「書き順が苦手」「書き順が覚えられない」「書き順が崩れてしまう」お子さんもいます。
今回は、その理由を3つの視点から解説し、家庭でもできるトレーニング方法をご紹介します。

① 見る力の問題 ― 「線を正しく見る」「形をとらえる」力が弱い場合

書き順が崩れる原因の一つが、視覚認知(見る力)の弱さです。
たとえば「木」という字を写すとき、私たちは自然に横線・縦線・斜線の順に書けますが、見る力が弱いお子さんは、どの線がどこから始まり、どこで終わるのかを正確に読み取れません。

その結果、「絵を真似して描く」ように線を付け足してしまい、正しい書き順から外れてしまうのです。

また、空間認知力が弱い場合は、線と線の位置関係を把握するのが難しく、線の長さや角度がずれてしまうこともあります。

こうした場合には、

線ごとに色を変えて見やすくする
指でなぞって線の流れを感じる
スタートとゴールに印をつける
などの方法が効果的です。

「見る力のトレーニング」は、書き順の理解を助ける第一歩になります。

② 手先の不器用さ ― 「思った通りに書けない」ことから書き順が崩れる

次に多いのが、手先の不器用さ(微細運動の苦手さ)による書き順の崩れです。
書き順を理解していても、思ったように手が動かず、結果的に自分なりの書き方になってしまうケースです。

たとえば、ひらがなの「す」の2画目。途中で小さな丸を書く動作がありますが、これが苦手なお子さんは、丸を後から書き足すような書き方をしてしまいます。
また、線がガタガタになったり、文字が極端に大きくなったりするのも特徴です。

これは、「手首・指・肩の連携」や「鉛筆の持ち方」「力加減」が安定していないために起こることがあります。

おすすめの練習は次の通りです。

・紙いっぱいに縦・横の線を引く(鉛筆を離さずに)
・大きな渦巻きを描く
・小さな丸を連続で書く
・迷路をなぞる

これらはすべて書字動作に必要な運動協調のトレーニングになります。
鉛筆を持たなくても、指で空中に文字を書く「空書き」も、手の動きをスムーズにする良い方法です。

③ 認知処理の課題 ― 「順番を覚える」「流れを保つ」力の難しさ

書き順には、「見る力」や「動かす力」だけでなく、考える力(認知機能)も関わっています。
特に関係するのが以下の3つです。

継次的処理(順序立てて処理する力)
注意の持続(集中力)
ワーキングメモリ(短期的な記憶)

書き順を正しく書くには、1画ずつの順番を頭の中で整理しながら、書く動作を実行していく必要があります。
このとき、順番を覚えておく力や、途中で気をそらさない力が求められます。

これらの力が弱いと、「あれ、次どこだったっけ?」と迷ってしまい、思いついた線から書いてしまうため、書き順が毎回変わってしまうのです。

対策としては、

書き順を声に出してリズムで覚える
一緒に唱えながら書く
動画やアプリで「流れ」を視覚的に確認する
などの方法が効果的です。

書き順は、見る・動かす・覚えるという複数の脳の機能が連動して初めて安定するスキルなのです。

書き順が苦手なお子さんへのサポート方法

お子さんが書き順を間違えるとき、「覚えていない」のではなく、「うまく処理できていない」場合も少なくありません。
原因がどこにあるのかを見極めることが大切です。

・見る力に課題がある → 色分け・なぞり書きで視覚的にサポート
・手先の不器用さがある → 運筆練習や手の運動からスタート
・継次的処理が苦手 → 声に出して順番を確認、リズムで覚える

お子さんに合った方法を見つけてあげることで、「書くこと」がぐんと楽になります。

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・視覚認知トレーニング
・微細運動トレーニング
・継次的処理・注意・記憶トレーニング

これらをバランスよく取り入れ、「正しく・楽しく・自信を持って書ける力」を育てていきます。
お子さんの書字や書き順に不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

書き順が苦手な理由は一人ひとり違います。
見る力、手先の動かし方、考える力――それぞれの発達の段階に合わせたサポートで、書くことが少しずつ楽しくなっていきます。

正しい書き順を「覚えさせる」よりも、「理解して自然に書けるようにする」ことが大切です。
書くことへの苦手意識を減らし、学びへの自信につなげていきましょう。

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