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BADSって?ケーキの切れない非行少年たち掲載の評価

本日はBADS(バッズ)という検査について解説していきたいと思います。

このBADSの評価は大ヒットした「ケーキの切れない非行少年」(宮口幸治 著)にも登場する検査です。

BADSは「Behavioural Assessment of the Dysexecutive Syndrome ―遂行機能障害症候群の行動評価―」という検査のことです。難しい言葉がたくさん出てきましたが、一つ一つ確認していきましょう。

遂行機能って?

 まず遂行機能とは、「自分で目標を設定し、計画を立て、実際の行動を効果的に行う能力。日常生活を効果的に行う能力。」とされ、実行機能とも呼ばれています。生活の中で問題に遭遇したときに、次の行動を考える問題解決能力にもつながってきます。

 具体的には、お母さんから「洗濯と部屋掃除をしてね。あと切手と学校で必要な文房具を買ってきて。」というお願いをされたとします。
 この時に遂行機能が上手に働いていると、夕方から雨だから洗濯は午前中にして、午後から部屋を掃除しよう。洗濯機を回している間に買い物をしにいこう。文房具はあのスーパーで買って、近くの郵便局に寄って切手を買おう。と言うように、頼まれたことの内容と天気や周辺の環境を考えてやるべきことを計画できます。

 ここで遂行機能が上手に働かないと、何を頼まれたか分からなくなったり、優先順位を立てられず、部屋掃除から始めてしまうかもしれません。また、効率よく行うことが苦手になるため、文房具を買った後に郵便局に行かず、家に帰ってきてしまうかもしれません。

このように遂行機能が障害されると、日常的に計画が立てられなくなったり、複数のことを処理できなくなったり、突発的な予定に対応できないなどの症状が出てしまいます。

遂行機能を評価する検査って?

 遂行機能の障害を判断するために用いられるのがBADSです!BADSではカードや道具を用いた6種類の検査と1枚の質問紙に取り組んでもらいます。
 具体的な検査内容を見て行きましょう!

BADSってどんな検査?

BADSには以下の検査があります。

1.規則変換カード検査:この課題は解答のルールの変更に注意して、概念を柔軟に転換する力を評価します。

1.規則変換カード検査:この課題は解答のルールの変更に注意して、概念を柔軟に転換する力を評価します。

2.行為計画検査:この課題では道具を用いた問題解決能力や複数の手順を考える計画力、ルールに従っているかを自己監視する能力が必要になります。

3.鍵探し検査:この課題は問題解決行動における計画性や効果的に探す能力を評価します。

4.時間判断検査:お湯が沸くのにかかる時間など明確な答えがない質問に対して、常識的な推論ができるかを評価します。

5.動物園地図検査:動物園のルートを決める複雑な迷路課題で、与えられた情報を統合し、計画する能力やルールに従っているかを考える自己監視能力が求められます。

6.修正6要素:同種類の課題は連続して行わないというルールを守りながら、10分間で6つの課題(2種類×3カテゴリー)すべてに手を付けるように作業の計画を立てる必要があります。行動を計画し系統立てて調整する能力が必要な課題です。

7.遂行機能障害の質問票:20項目の質問から「感情と人格」、「動機付け」、「行動」、「認知」の変化について評価します。本人用と家族用があり、自己評価と他者評価が行われることも特徴です。

知能と遂行機能の違い

 今回はBADSについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
 一般的に遂行機能障害などの高次脳機能障害があってもIQは高いままであると言われています。つまりIQが高くても計画的に行動したり、柔軟な考え方ができないことに悩むケースもあるということです。IQ以外に遂行機能が上手に使えていない要因として行動決定に関わる「認知機能の弱さ」が考えられます。
(詳しくは前々回の記事をご覧ください)

 私たちコグトレ塾では、BADSは取り扱っておりませんが、認知機能に対してのトレーニングを行っております。無料体験会も行っておりますので、今回の記事で遂行機能に興味を持たれた方も、お子さんの認知機能に不安をお持ちの方もぜひご利用ください。

また、BADSの「行為計画検査」についてはコグトレ塾を監修してくださった宮口幸治先生の著書「ケーキの切れない非行少年たち」の中でも紹介されております。少年たちがどのように検査に取り組んだのかが書かれていますので併せてご確認下さい。

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参考文献

・日本版BADS 遂行機能障害症候群の行動評価-サクセス・ベル
https://www.saccess55.co.jp/kobetu/detail/bads.html

・BADS 遂行機能検査 リハビリDATA
https://rehabilidata.com/bads/

・小林久男・小林寛子,健常学齢児における遂行機能障害症候群の行動評価(BADS)の検討,埼玉大学紀要,2007,pp49~57

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