「身体の不器用さ」とは?
皆さん、こんにちは。コグトレ塾です。
「運動が苦手」「手先が不器用」など、「身体の不器用さ」という言葉は皆さんも聞いたことがあるかと思います。
しかし、「身体が不器用」であることが気になっていても、どのように練習したらよいのか分からない…。そのようなお悩みはありませんか?
「同じ運動を何回も繰り返し練習すればできるようになる…!」と信じて繰り返しているうちに、お子さんがつかれてしまったり、運動が嫌いになってしまったりということもあるかもしれません。
それでは、身体が不器用なお子さんは何が苦手なのでしょうか?その要因をいくつか書いていきたいと思います。
〇身体的不器用さとは?
身体的不器用さとは、協調運動の苦手さがある状態のことを言います。
言い換えると、頭、腕、体幹、脚などの身体のそれぞれの部位を組み合わせて動くことの苦手さがある状態です。
例えば、縄跳びができないお子さんの様子を見ていると、「肘を伸ばしたまま、腕全体を大きく使って縄を回す」「足首や膝をうまく使えず、エビ反りのような体勢で跳んでしまう」といった様子が見られます。
これは、縄跳びという動作の中に、多くの身体の部位の動きが組み合わさっているために起こります。
具体的には、「肘は曲げる」「お腹の前の筋を使って、膝を曲げて跳ぶ」といった動きです。
また、これらの動きもより洗練されると「肘はわずかに曲げ、手首を使って縄を回す」、「足首と膝のクッションと反発をうまく使い小さく跳ぶ」といったように、身体の使う部位が変わることによってフォーム(体勢)にも変化が見られます。
縄跳びは反復的な運動が求められていると言え、協調運動が苦手なお子さんにとっては難しい課題になりやすい傾向にあります。
〇身体的不器用さの原因とは?
身体的な不器用さの原因は様々ではありますが、
・ボディイメージ(自分の身体がどの様に動いているのかをイメージすること)の未熟さ
・同じ姿勢を維持することが苦手
・力加減の調整が苦手
・目で物との距離感を捉えることが苦手
などが挙げられます。
身体の不器用さがある場合は、どこに苦手さがあるのかを明らかにしていく必要があります。
繰り返し練習しても運動に苦手さがあるお子さんにどんなことができるのか。
次回のブログでご紹介させていただきます。
参考文献
・宮口幸治,宮口英樹『不器用な子どもたちへの認知作業トレーニング』三輪書店
・河野憲二,松田圭司,武村文.協調運動とは何か,Jpn J Rehabil Med, Vol56, No.2(2019)