WISC-Ⅳの知覚推理指標について
以前にWISC-Ⅳのおおまかなことをお話ししました。
(過去のブログをご参照ください。)
–WISC-Ⅳについてその1
–WISC-Ⅳについてその2
–言語理解指標について
WISCには4つの指標(言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度)があります。
今回はその中で、知覚推理指標(PRI)について、少し詳しくみていきたいと思います。
PRIは視覚情報の理解や処理、推理力や応用力、問題解決能力と関連があります。
さて、PRIの弱さは学習にどう影響するのでしょうか?
PRIが低いことによる生活・学習への影響
このような困りごとはありませんか?
□視力が悪いわけではないのに、黒板を写すのに時間がかかる。
□図形が苦手
□ノートに書いてある文字が整っていない。
□地図が読めない。
□展開図がわからない。
□片付けが苦手。
□探し物を見つけるのが苦手。
□漢字がなかなか覚えられない。
□以前習ったことと似ているのに、関連性を見つけられない。
□問題解決能力が低く、慣れていない状況に対応することが難しい。
PRIが低い子の事例
少し具体的にイメージしてみましょう。
あるお子さんは、五角形の図形を見てそれが五角形なのか、六角形なのかを見ただけでは判別できません。
角を指でなぞり数えることで、五角形だと認識できます。
また、黒板に描かれた図形をノートに写すのはとても難しいです。
図表や地図から読み取ることも苦手です。
クラスのお友達は目的の情報を見つけて先に進んでいますが、まだ必死に探しています。
そのうちに授業は進んでしまいます。見ただけでは長さや大きさや、形が似ている記号の区別ができないのです。
形の理解ができるようになるためにできること
コグトレ塾では、お子さんの苦手な要素に合わせてトレーニングを行っています。
形を見て特徴を捉えることが苦手であったり、線の交差が理解できずにどこまで書いたか分からないなど、見た情報の処理が苦手なお子さまがたくさんいらっしゃいます。
コグトレにはたくさん視覚情報を強化する課題がありますので、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。
ある生徒さんは「本読みで行を飛ばすことが減った」「図形問題がわかるようになった」と教えてくれました。
先日、ある保護者様より「今までは図鑑のようなものを眺めることが多かったのですが、最近は児童書の推理小説のシリーズを図書館で借りてきて、読書を楽しめるようになりました。」という報告を受けました。
もちろん全てがコグトレの効果であるということはできませんが、学校や家での頑張りが、さらに実を結ぶようにコグトレ塾として支援をしていきたいと思います。
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コグトレ塾では、無料体験会を行っています。実際のクラスを体験しながら、簡易的なチェックを通してお子さんの得意と苦手がどこにあるかを見つけます。
また、保護者様と面談を通し現在の困りごとや、これからどのようにしていきたいかなど、お話させていただきます。
集団でのクラス体験に抵抗がある場合は、お気軽にご相談ください。
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<参考文献>
上野一彦, 松田修, 小林玄, 木下智子:日本版WISC-Ⅳによる発達障害のアセスメント 代表的な指標パターンの解釈と事例紹介. 日本文化科学社, 2015