大声じゃないと、話を聞けないのはどうして?
叱りたくてお子さんを叱っている保護者の方はいないはず。できることなら優しく伝えてあげたい、そんな風に思う方が多いと思います。しかし、中には優しい声かけでは聞いてくれないどころか、気づいてさえくれない…仕方ないから大きい声で「聞いてるの!!?」と言ってしまい、そこまで怒ってはいないけれど子どもはびっくりしてしまう…でも大きな声で言わないと伝わらないし…とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、なかなか話を聞いてくれない、声掛けに気づいてくれないお子さんと、その対応についてお話していきます。
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子どもはお母さんの声に気が付いていない!?
まず、どうしてお子さんは保護者の方の声に気づかないのでしょうか。無視をしているからじゃ?と思われるかもしれませんが、実は本当に“聞こえていない”ことがあるのです。
好きなものに夢中
1つ目の理由に、何かに夢中になってしまっていることが挙げられます。私たちも本を読んでいたり、趣味に没頭していて時間が過ぎるのを忘れてしまったりしたことが一度はありますよね?お子さんの中には、それが日常の中で頻繁に起こりやすいタイプがいらっしゃいます。好きな電車を見かけた、興味のあるおもちゃを見つけた、など興味の対象はそれぞれですが、夢中になってしまったら周りの声や様子に気を配ることは難しくなります。この特徴は、迷子になりやすいお子さんによくみられるタイプです。
聞きたい音に注意を向けることが難しい
2つ目の理由は、他の音に邪魔されているから、です。私たちの脳は、聞こえてくる音の中から重要なものを選んでボリューム調整を行うことができます。そのため、スーパーなどの雑踏の中で店員さんの「レジ袋はご入用ですか?」を聞き取ることができるのです。しかし、そのボリューム調整が苦手なお子さんは、公園の中で自分に向けられている「〇〇くん、それ触っちゃダメ!」という言葉と、周りのお子さんの遊んでいる歓声、風の音、虫の鳴き声、近くを通る車の音などがどれも同じように聞こえます。もちろん聴覚が悪いわけではありませんので、近くから大きな声で伝えられると気づくことができます。そのため、周りからは「声をかけたのに無視している」とみられてしまいやすいのです。
どうやって対応すると良い?
では、そんなお子さんにはどんな風に対応していけばよいのでしょうか。まず挙げられるのは、言葉以外にもう一つなにかメッセージを伝える方法を付け足すという方法です。例えば、「〇〇くん」と伝えるときにお子さんに見えるように手を振る、ですとか、お子さんの肩を叩いて注意を引き付けてから言葉で伝える、という方法があります。音という刺激だけでは気づきにくいお子さんでも、触覚、視覚などには敏感なこともあります。様々な方法を試して、お子さんそれぞれにあった声掛けを見つけることが大切です。
コグトレ塾ではお子さんの得意・苦手をアセスメントして保護者の方にお伝えします。アセスメント結果をもとにそのお子さんにあったトレーニングを実施することで、ひとりひとり違うお子様のお悩みにも柔軟に対応することが可能です。気になる方はぜひ一度、お問い合わせフォームよりご相談ください。
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この記事を書いた人
中村 彩莉/公認心理師
これまで病院や学校で、苦手なことがあるけどどうして苦手なのかわからなくて困っているお子さんとたくさん出会ってきました。今までの経験で培った力で、お子さん本来の力を見つけて、得意も苦手も伸ばせるようにサポートしていきます。